私は団塊の世代のど真ん中を突っ走る者で、リタイアして5年以上になります。そして今、私的なことに時間を割く自由がようやくにして目の前に見えるようになって来ました。今回お手軽出版ドットコムを利用して散文集を作っていただいたのは、生まれて初めての経験で、大げさですが私のこの自由を実現出来た第1号となりました。
　本に著したい夢のきっかけは39年昔に出会い感動したコンサートに遡ります。私の思いをほぼ叶えてくださった本を今手にして感じることは、とても言葉では表現出来ません。万感胸に迫る音楽を聴いて感動した時に似た感慨でした。本にしようと具体的に動き出した2年前、2，3の業者に当たり、最初に突き当たったのがワープロソフトの壁でした。
　私が仕事で使ってきた｢一太郎｣は業界では既に過去の遺物でした。スタート時点で絶望と感じていた時、ネットで自費出版のことを知りました。いくつか当たっていくうちに偶然、音楽関係の仕事をする知人が貴社の近くに居ることに気付いたのです。そして貴社から難無く｢一太郎｣は大丈夫と応えてくださったことで心は決まりました。
　本は、メインが文章でしたが出来上がりの見映えに表紙は自分が撮ったカラー写真を使いたいとの欲が出てきました。デジカメで撮った写真は、質があまり良くなく貴社営業担当の方からいろいろと案を提示してくださいました。どんな結果になるかとても心配していたところ、｢完成しました｣と連絡いただき、現物を手にして心配は一気に吹っ飛びました。それどころか出来合いは私の予想を超える素晴らしいもので、2年前に本をあきらめかけていたことを思い出すと、感激は一入でした。
　この本との出会いで、一人で動ける元気なうちに1冊でも多く続きを作りたい思いが大きな励みになっています。自分の本を作るという思いは、この本を手にする前と後では大きく変わってしまいました。感銘の度合いが思いもせず深いものでした。余生の生き甲斐に通じる人生の宝のように感じています。完成予定日より早く仕上げていただきましたことにも大変うれしく感じました。
　本にしていただきましたことを改めてお礼申し上げます。