今回で3回目の出版となります。
1回目は小説、2回目は哲学史、3回目の今回は、美術館名画紹介・美術史と言う内容です。
初回の小説の場合は、あまり訂正はなかったのですが、前回と今回は、頻繁に訂正を重ねました。
哲学史の場合は、数多くの哲学者の哲学を扱い、美術館名画紹介・美術史の場合には、多数の名画と画家、当該国の歴史を扱うからです。
校正後印刷に入ってからも、モネの「日本娘」を、ルノワール作と冒頭紹介欄で間違えてしまいました。
本文ではモネ作になっているにもかかわらず冒頭で間違えたのは次の訳があります。
同じ前期印象派の画家でも、モネは光そのものに焦点を当てて描きますので、人の顔は明確に描かれていない作品がほとんどです。
オルセーとワシントンナショナルギャラリーにある「日傘の女」や国立西洋美術館の「舟遊び」は典型的な例です。
これに対して、ルノワールの場合は、人物や物中心にして、光の中にある状況を描きます。従って人の顔を描かない作品はありません。
ところが、モネの「日本娘」は、人の顔がしっかり描かれています。どちらかと言うとルノワール的だと感じます。モネも何となく描いた作品だと言っているようです。
作品にとらわれてしまうと、思わずルノワールの作品と取り違えることにもなります。
急いで書いている冒頭の紹介表では、思いがけずこのわなに引っかかってしまったわけです。
とにかく、さまざまな面で取り違えも出てきたのですが、この出版社では、メールでのやり取りでの訂正には何度でも応じてくれるので、大変ありがたく思っています。
哲学史や名画に関する著作の場合には、相当数の校正が必要になりますので、この出版社のように数多くの訂正に応じてくれないと、実質的に本の完成は有り得ないと思っています。
担当者への負担は相当だと思いますが、気長に丁寧に応じていただけますので、当方としましては、安心して訂正をお願いしています。
もちろん申し訳ないと思いますが、本の完成は安易にはできないと言うことです。
費用の面でも明確に示してくれますのでありがたく思っています。
現在、小説の完成済み原稿が7点程手元にあります。新たな音楽史関係の企画も考えています。
資金面で相当難しくなっていますが、刊行するとなれば、次回もこの出版社にお願いしたいと願っています。
書籍体裁 | ソフトカバー A5判 |
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本文仕様 | モノクロ 288ページ |