はじめてのリトルプレス


HOW TO MAKE “LITTLE PRESS”?

「リトルプレス」という名の小さな出版カルチャーを
こっそり応援する、ビギナーに向けた情報サイトです。

基本を知ろう

「リトルプレスって何?」ってところから始めましょうか。

参考にしよう

「リトルプレス」の先駆者たちに学びましょう。

作ってみよう 

「リトルプレス」は、なんとなく作れるものでもありません。

出版・流通しよう

「リトルプレス」だって、ちゃんと作れば流通できる!?


基本を知ろう


「リトルプレス」って何?ってところから始めましょうか。


「リトルプレス」とは、個人や団体が自らの手で制作した少部数発行の出版物を指します。そして、発行だけでなく、販売までを行うことが多いです。つまり、出版社が企画制作する書籍とは違います。つまり、昔からある「同人誌」「ミニコミ」「自費出版」のことを現代風に、もう少しオシャレに、ファッション的に読み替えた、今流行りの出版方法の名称なのです。また、同類語として、「ZINE」という呼ばれ方をする小冊子も人気です。

思いを形にする、それが「リトルプレス」だ。


「リトルプレス(もしくはZINE)」は、新しい「自費出版」の形として感度の高い若者を中心に広がったカルチャーのひとつ。このサイトでは、リトルプレスをつくりたい、でも作り方もわからないし、そもそも「リトルプレス」って何だろう?という方の疑問に答えるような基本的な事項から、では実際にどうやって制作し、出版するに至るのだろう?という実践的な製作工程や出版~流通におけるノウハウまでをずらっと解説していきます。このサイトを通じて、あなたの思いを形にすることができたなら本望です。

「リトルプレス」の持つイメージは<なんだかかわいい>


主に、女性の作家が多いのも特徴的で、やはり内容もオシャレでかわいらしいものが多く「リトルプレス」という呼び名に則した内容の自費出版物となっています。おそらく、自費出版という言葉の響きが、ネガティブな呼び名になってしまったこともこのような新しい呼び名が登場するきっかけになったのではないか?という推測もできます。また、「リトルプレス」というと多額の制作費請求と在庫の山を抱えるような暗くて重たいイメージの「自費出版」よりも、もっと手軽に制作/出版ができて、ライトで明るいイメージが生まれます。「リトルプレス」という言葉的な響きも何だか可愛らしい印象を受けます。

「リトルプレス」と「ZINE」。その違いは?


おそらく少部数発行の冊子物ということで、LITTLE(小)+PRESS(出版)とそのまま和訳した意味が「リトルプレス」の由来でしょう。 ちなみに、「ZINE」というのは、リトルプレスよりももう少し製本も簡易的なモノを指します。語源は、「MAGAZINE(雑誌)」から来ていて、MAGAZINEには至らないということでMAGAが外れて「ZINE」だけ残ったのではないか?という説があります。雑誌ではなく、あくまで冊子ということですね。

リトルプレスの魅力は、<アナログ感>と<素人感>?


ZINEとリトルプレス、その共通項は、いわゆる大手出版社が利益を得るために出版する「企画出版」「商業出版」とは違い、利益度外視で、作り手の思いや衝動をそのままに表現した自費出版物であり、ややアートにも近い出版物であることと言えるでしょう。決して大ヒットを狙ったものではないため、手作り感があったり、いい意味での素人っぽさがあって、作り手の顔が見えるようなそんな気持ちの込められた温もりのある紙媒体なのです。昨今、デジタル化が進む中で、あえてアナログなメディアを愛好するカウンターカルチャーの中で生まれた事象なのかもしれません。「kindle」「i books」などのデジタルメディアでの出版物も手軽に制作することができるとも言われていますが、やはり紙に落とし込まれた、物体として残る媒体はその存在感が違うでしょう。ページをめくるごとに、作り手の思いが印刷の香りとともに溢れ出てくるような、そんな素敵な「リトルプレス」をあなたも作ってみてはいかがでしょうか。


参考にしよう

 

~リトルプレスの先輩たち~

つるとはな

偉大なる人生の先輩方に学ぶ、
リトルストーリー集

大手雑誌出版社で編集長の経験もある方が作った非・商業誌。作り手はプロ、話し手は素人のおじいさん、おばあさん、というなかなかの内容です。リトルプレスで雑誌を作りたい人にとっては、きっとスパイスになる一冊。

歩きながら考える

歩きながら、考えながら、続けてきた
リトルプレス道10年

仕事を続けながら、2004年から刊行し続けきた編集者ら有志によるリトルプレス。「アイデアがまとまったときに出す」というスタイルではあるが、10年のうちに7冊を刊行してきた。内容は、文学・アート・社会学の記事が中心。

chomochomo

画家の母と、その子によって
編み出されたアートなリトルプレス

chomochomoは、画家・伴美里とその子のやりとりを元につくったアートプロジェクト・リトルプレス。編み図とともに画家・伴美里のドローイングを織り交ぜ、母性をめぐる、戸惑いや喜びが軽やかに描かれている。

うさこの信州お一人様カフェ

撮影、取材、文章すべてお一人様で巡った
カフェ体験記を集めた一冊

信州エリアのカフェ100店を渡り歩いた主観だらけの紀行文集といった内容。好き勝手に書けるのも、あなた自身が編集長になれるリトルプレスならではの魅力。



(unintended.) LIARS

フリーランスで翻訳業をしつつ執筆活動を行うライターによる私的文芸誌

「わたしのじゃないかもしれないけれど、あなたのじゃないかもしれないけれど、恋が恋であるだけで、それはもう、ぴかぴかの真実の、小さな詩や物語。」(本書から一説を引用)

疾駆/chic

装丁もタイトルもインパクトのある、一冊

現代の生活に含まれる様々なものの関係性を紐解き、物事が持つ無数の魅力を明らかにしていきながら、私たちの生活の豊かさの意味をきちんと考える場を作りたいという想いが込められている。

BALLAD

毎号、ワンテーマに沿ってインタビュー取材を行う、提案型リトルプレス

音楽や教育をテーマに活動するユニットが発行する、おとなからこどもへ、こどもからおとなへ、大切な文化を伝え合うためのリトルプレス。トクマルシューゴなども誌面に登場。

WORLD YOUTH PRODUCTS

働く若者が作るグローバル情報誌型リトルプレス、創刊号

普段はサラリーマンとして働く若者3人が、一見安定した会社生活を送りながらも、ルーチーンな生活から一歩を踏み出すことを決意。今号は、インドにて突撃取材を敢行。現状を打破したいあなたの背中をドンと押す一冊。



cafe journal

東海圏のカフェ文化を後押しした、
伝説的リトルプレスの新章!

リトルプレスとしては異例のセールスを記録した『カフェうらら』の著者による新シリーズ。東北から沖縄まで、その土地ならではの時間を過ごし方とともに各地のカフェを紹介。

家族

家族の在り方を密着取材した、リトルプレス界の新潮流

毎号一つの家族の一年間を取材し、それぞれの家族が、それぞれの想いを持ち、決断し、歩んできた姿を、丸ごと1冊を通して紹介する雑誌「家族」が創刊。

日々

丁寧でいて、本当に幸せで豊かな日々を…

丁寧な暮らしや、モノとの向き合い方などを伝える、暖かな雰囲気が全体を優しく包み込んでいます。この手の内容におけるパイオニア的リトルプレスといえるでしょう。

murmur magazine for men

人気の女性向けリトルプレスの男性版登場!

服部みれい主宰のリトルプレス「murmur magazine」の男性版。女性視点の男性誌が増える中、その波はリトルプレス界にも!あわただしい毎日のなかで、シンプル且つピュアに生きたい人へ捧ぐ…



 

作ってみよう
 

作るのにいくら費用がかかるのか?


方法によって費用が変わってきますので、一概にいくらとは言い切れません。制作方法は 大きく分けて、2種類あります。

ひとつは「完全DIYでつくる方法」です。


自分で印刷して、ホッチキスや製本テープなどで製本まで行う方法です。 この方法は、比較的安価にリトルプレスをつくりたい人にはオススメです。 また、「リトルプレス」というカルチャーに興味がある方はこちらの選択肢を選びがちかと思います。

【参考リンク】SNAP的ハンドメイドなZINEの作り方(参考文献紹介付き)

しかしながら、前述した方法ですと、やはり一般的な書店流通においても、個人オーナーの雑貨店や個人のセレクトブックショップなどに置いてもらう営業をかける場合においても、いずれにせよ他の一般書籍と並んだときに、かなり見劣りがしてしまいます。 そうなると、いくら個人商店での扱いといっても、店主に断られることもあるでしょう。また、もし置いてもらえたとしても、おそらくお客さんは手にとってはくれないでしょう。 つまり、一生懸命つくったあなたのリトルプレスが単なる自己満足に終わってしまいます。あなたが大切につくった世界に1冊しかないリトルプレスといえども、消費者/読者側からすれば数多ある書籍の中の単なる1冊の本であることに過ぎないという事実を忘れないで下さい。

そこで、オススメしたいのが、

「自費出版サービス」を活用するという選択肢です。


いわゆる自費出版社にお願いすることは決して悪い選択ではありません。確実に一般流通されている本と見比べても遜色がないあなただけの1冊ができあがってくることでしょう。 なお、費用は本の体裁・ページ数・部数や、業者によって大きく変わります。自費出版サイトのお手軽出版ドットコムでは自動で見積もりがわかるページがあります。ご参考にしみてはいかがでしょうか。

【参考リンク】お手軽出版ドットコムの自動見積もり


出版・流通するために

 

DIY派のあなた、特に読んでみて下さい。

手作りといっても製本工程まで手作りにしてしまうと、いくらリトルプレスといえども見劣りがしてしまいます。どれほどあなたが努力して生み出した文章も、描いた絵も、撮った写真も、DIYな手作り本という最終形を選んでしまうことは、その本そのものを台無しにしてしまう可能性もあるのです!

そんなとき、やはり頼りになるのがプロの助言でしょう。ということで、リトルプレスを製作するうえであなたの手助けをしてくれそうなプロがお答えする、Q&Aコーナーをご用意しました。もしも、下記項目以外に質問・ご相談事項がある方は、メールでのお問い合わせも可能です。何も独りで悩まなくたっていいんです!


Q. 製作した「リトルプレス」を本屋に置きたい!この思い、どうすればいいですか?


まず、個人的な営業をしたところで大手書店は99%あなたのリトルプレスを置いてはくれないと思って下さい。「リトルプレス」といっても書店からすれば、それは「自費出版」や「ミニコミ誌」と同じ扱いとなります。一般書店では、それらは取り扱わないのが常識です。

なぜなら、どこの誰かもわからない無名作家の書籍を置くことは、売れない在庫を抱えるだけで、書店側にとってデメリットでしかないからです。

基本的に、一般書籍は「取り次ぎ」と呼ばれる流通業者(=ディストリビューター)が書店に卸す形で成り立っています。そして、その取次業者は、基本的に大手出版社としか契約を結ばないため、あなた個人とは契約をしてくれません。つまりは、どんなにすばらしい内容のリトルプレスを作ろうとも、あなただけの力では、全国チェーンの一般書店に並べることはできないと思って下さい。これが現実です。

では、どうしたらあなたの本を流通させることができるのか?

A1.大手書店をあきらめ、個人書店に営業をかける


大手書店が取り扱ってくれないのなら、個人書店(いわゆるセレクトブックショップ)に置いてもらえる可能性があります。以下の通り、リトルプレスやZINEを取り扱う書店が日本でも増えてきています。

【以下、参考リンク】

<関東エリア>
SHIBUYA PUBLISHING AND BOOKSELLERS(渋谷)
ONLY FREE PAPER(渋谷)
UTRECHT(青山)
VACANT(原宿)
蔦屋書店(代官山)
MOUNT ZINE(都立大学)
NADiff a/p/a/r/t(恵比寿)
commune(新代田)
往来堂書店(千駄木)
模索舎(新宿)
ポポタム(池袋)
タコシェ(中野)
百年(吉祥寺)

<関西エリア>
ホホホ座(旧ガケ書房)(京都)
恵文社一乗寺店(京都)
YUY BOOKS(京都)
VIOLET AND CLAIRE(京都)
blackbird books(大阪)

<その他のエリア>
stock(仙台)
BOOKS AND PRINTS(浜松)
READAN DEAT(広島)
uta no tane(徳島)
BOOK MARUTE(高松)
…など。

【注意】ただし、これらの書店へあなたがご自身のリトルプレスを持ち込んだとしても、実際に置いてもらえるかどうかの判断は各店のご担当者様に委ねられます。当サイトとしては、取り扱いについての責任を一切請け負いませんのでご了承下さい!

A2.ブックフェアに出店してみる


ZINEカルチャーの盛り上がりにより、下記のようなブックマーケットイベントや出店企画もありますので、こういった場で実際に自ら出店販売し、そこであなたの本を気に入ってくれる業者、書店員を見つけるのもアリかもしません。

【参考リンク】
TOKYO ART BOOK FAIR
ZINE PICNIC

A3.少部数から流通ができる業者へ委託する


自費出版を専門的に扱う取次業者がいます。全国の大型書店全てに置くことができる業者さんから、ごく少数の中規模店舗にしか置けない業者さんまでいろんなタイプがあります。また、委託するのに費用がかかりますのでご留意下さい。
【参考リンク】お手軽書店流通サービス 

Q.実際のところ、「リトルプレス」ではどのくらい儲けることができるんでしょうか?


A.残念ながら、リトルプレスの実売で儲けることはかなり難しいです。


金銭的な利益を求めるなら、出版物自体の販売で儲けるのではなく、出したことによる二次的効果(ビジネスシーンで名刺代わりに使う、それを足がかりに大手出版社からの依頼が来ることを願う…など)を狙うのはアリだと思います。

さらに、質問がある方はコチラからお問い合わせ下さい。

CONTACT US

「リトルプレス」に最適な
自費出版&流通サービスとは?



全国から注文が殺到する、自費出版&流通サービス「お手軽出版」。
あなたはご存じでしょうか?なぜ、このサービスをオススメしたいのか?
それには3つの理由があります。


理由➀

「出版社名を表紙に入れなくてもOK!」


自分の本の表紙に出版社名を入れたくない、という方も多いと思います。
大手出版社なら箔が付くなどメリットがありますが、無名の出版社名が入っているのはあなたにとってデメリットでしかありません。
お手軽出版」では、そんな思いに答えて、出版社名の表記、ロゴも入れる必要がないと考えます。
「表紙にロゴを入れなくてもいいからお手軽出版を選んだ」
という声も多数いただいております。
通常の自費出版社ですと、社名を入れたがるところが多く見られますが、
著者の「表現の自由」を最も尊重するスタンスはお手軽出版ならではの特徴だと言えるでしょう。

理由➁

「打ち合わせ不要!メールのやりとりだけでOK!」


お手軽出版」では、著者様が希望しない限り一切の打ち合わせが不要です。
メール(もしくは電話)でのやり取りだけで簡単に本が作れてしまうのです。
まさに<お手軽な出版ができる>サービスと言えます。
「メールでのやり取りだけなので、自分の好きな時間に進行ができた」
「メールで2、3回やり取りしただけで、本当に立派な本ができあがった!」
「 PDFでスムーズに確認のやり取りができて助かった」
といった嬉しいお言葉も寄せられています。
面会打ち合わせ不要&メールオンリーで出版流通が可能!
というと、逆に抵抗を感じたりする方もいらっしゃるかもしれませんが、、、
好きなことをやりたい忙しい人にはピッタリフィットするでしょう。
あなたの時間を一番に尊重したサービスだと理解してもらえたら幸いです。


理由➂

「あなたのリトルプレスも、全国の大型書店にて注文OK!」


リトルプレスといえでも出版したら、できるだけ多くの人に読んでもらいたい…そんな気持ちが生まれてくるかと思います。
せっかく流通したのに「近所の本屋さんに行ったけど置いてなかった!」なんてことがあったら悲しいですよね。
お手軽出版では、お手軽書店流通というサービスを通じて、全国の書店へ流通が可能です。
また仮に書店によって置いてもらえなかった店舗があったとしても、全国の書店であなたの本を注文・お取り寄せが可能になります。
これは個人で発行しているだけのちっぽけなリトルプレスと比べると、大きな差が生まれることになるでしょう。
あなたのお友達、知り合いの方などへ、胸を張って「私の本が全国の書店で取り扱い開始となりました!」と言っていただきたい…。
※オプションのサービスではありますが、あなたの希望する書店への営業も可能です。その他さまざまなサービスが用意されているので、自分でカスタマイズも可能。あなたにとって最適なプランをご検討・ご相談ください。

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