eコラム11 CMYKとRGB ~色の違い~

c画面上の色と印刷の色が違う!?

みなさまは、パソコンやスマホで見ていた画像を紙に印刷した時に、
「データで見ていた色と違う!」
と思ったことはありませんか?

これは、大きく分けて二つの要因があります。

c色の表示方式の違い

カラー表現には、コラム10 CMYKとRGBで説明したCMYKとRGB、ふたつの色の表示方式があります。

パソコンやスマホで表現されるデジタルデータは、ディスプレイ上の光による色の表現です。光による表現なので、色はRGBで表されます。
それに対して、インクで表現される印刷物は、CMYKで表現されます。

印刷に使用するデータは、デジタルで制作されます。デジタルデータは、設定を行えばRGBだけではなくCMYKモードでも色を表すことはできますが、きちんと設定を行わないと、RGBでの表現となってしまいます。

このカラーモードが異なるとなぜ色が変わるのかというと、RGBとCMYKでは、表現可能な色の範囲が異なるためです。
特に、蛍光色や、黄緑・水色・ピンクなど、明るく淡い色合いのものは、CMYKで表現が出来ないものが多いです。

つまり、もし画面上でRGBモードで画像を見ていた場合は、印刷を行うとCMYKで表現される違う色に変化してしまうということになります。

これを防ぐために、パソコンなどデジタルでデータを作る際は、必ず最初から色の表現モードをCMYKモードに設定をして、データを作る必要があります。
なお、WordやPowerPointなどのOfficeソフトは、RGBでしか表示できません。Wordなどのデータでご入稿いただいた場合は、弊社でCMYKモードに変換を行います。

c表示・印刷環境の違い

パソコンのモニターと印刷物、家庭用のプリンターと印刷会社の印刷機、コピー用紙と書籍用用紙など、全て表示方法や機械も異なれば、紙やインクも異なります。

例えば、白い画用紙に水彩絵の具で絵を描いたときと、段ボールにクレヨンで絵を描いたときのことを考えてみてください。
同じ内容のイラストを、同じ色で描いたとしても、全く違う色に見えることは想像しやすいと思います。

極端な例ですが、印刷機や紙・インクの違いとはこれと同じことです。
従って、たとえパソコンでCMYKの色を使って画像を表現したとしても、印刷時には異なる色に見えてしまうことになります。

実際の印刷の色を確認するためには、本番で使用する印刷機・紙・インクを使用して確認するしかありません。
弊社では、この色の違いを確認するための色校正オプションをご用意しています。
特に発色が重要となる写真集や画集の場合は、色校正オプションのご利用も、ぜひご検討ください。