文章がメインだけど、文章の途中に入る挿絵イラストや写真のみカラー印刷を行いたい、と考えたことはありませんか?
もちろん、文字のみのページはモノクロで、画像が入るページはカラーで印刷する、ということも可能です。
フルカラーの印刷は、CMYKの4色のインクを使用するので、黒のインク1色で印刷するよりももちろん印刷費が高くなります。
そこで、カラー以外の部分はモノクロ印刷とすることにより、全ページフルカラー印刷を行うよりも、費用を抑えることができるのです。
オフセット印刷とオンデマンド印刷のページでご説明しましたが、オンデマンド印刷の場合は、単ページずつ印刷を行います。
このため、本文の途中にカラーが挿入されても、「そのページだけ」カラー印刷を行い、残りのページはモノクロ印刷するという対応が可能です。
全ページカラー印刷を行う場合と比べると、印刷費を抑えることができます。
オフセット印刷の場合は、複数ページを面付して版を作成して印刷を行います。このひとつの版には、多くのページが配置されています。
配置されている複数のページのうち、7ページ分がモノクロでも1ページ分がカラーであれば、それらのページの版は、4色分を製作しなければいけません。
また、印刷も、4色分の機械に通す必要があるので、どうしてもオンデマンド印刷と比べると、印刷費は高くなります。
オフセット印刷で、モノクロの中に一部カラーが含まれる場合に、印刷費が高くなってしまうのはこのためです。
それでも、カラーページがまとまって配置されていれば、他の部分はモノクロ印刷が可能ですので、全ページカラー印刷を行う場合と比べると費用は抑えることができます。
では、各折の中にそれぞれカラーが1ページずつ入ってしまう場合はどうなるでしょうか?
カラーページが全体からみると極わずかでも、それぞれの折にカラーが含まれてしまうと、全ての版が4色分ずつ作成され、4色分の機械を通すことになります。
こうなると、全ページフルカラーの場合と同じお値段になってしまいます。
オフセット印刷でカラーを印刷したいけど、出来る限り印刷費を抑えたいときは、どうすればいいでしょうか?
それは、なるべくフルカラーの版を作る数を減らすことです。
雑誌や教科書などで「口絵写真」「口絵資料」を目にしたことがあると思います。本来、本文途中で紹介されている内容の画像を、巻頭に持ってきているものです。該当する本文のところには、「口絵1参照」「口絵4ページ参照」といった形で書かれていると思います。
このように、「カラーで載せたいものだけをまとめて巻頭に配置し、その後の本文は全てモノクロ印刷を行う」というかたちが、最も印刷費を抑えることができます。