写真やイラストを書籍に載せようとしたときに、「解像度に注意してくださいね」と言われたことはありませんか?
この解像度とはどういうものなのでしょうか。なんとなくのイメージはある、という方も居るかと思いますが、普段馴染みのない言葉なので、あまりピンと来ない方が多いと思います。
簡単に最低限の項目を知りたい、という人は、「ピクセル数」というものだけ覚えましょう。
写真やイラストなど、デジタルデータの画像は、全てピクセル(pixel)と呼ばれる細かいドット(点)で表現されています。この数を数値で示したものがピクセル数です。ピクセル数が大きいほど、サイズが大きい画像になります。
通常、ページ全面に印刷を行う場合は、
B6判では、2508ピクセル×1764ピクセルが必要です。
A5判では、2894ピクセル×2039ピクセルが必要です。
このピクセル数は、画像データのプロパティから確認できます。
解像度とは、このピクセル数によって表される画像の細かさの事です。
では、ピクセル数と解像度をより詳しく見ていきましょう。
解像度とは、画像がどれだけ細かいのかを表す数値です。
一般的には、dpi(ドット パー インチ/dots per inch)が単位として使われます。dpiとは「1インチの中にドットがいくつ含まれているのか」を指します。1インチが350個のドット(ピクセル)で作られているのであれば、それは350dpiということになります。
350dpiの画像見本
画像を書籍に使用する場合は、「●●センチ×●●センチの大きさに印刷したい」という形でお考えいただくかと思います。
例えば、1インチ×1インチが350ピクセル×350ピクセルで出来ている画像を、10センチ×10センチの大きさに印刷しようとすると、どうなるでしょうか? ピクセル数は変わりませんのでピクセルが拡大され、10センチの中に350ピクセルが表示されることになります。1インチは約2.54センチですので、だいたい4倍の大きさに拡大されます。
この状態だと、1インチの中には90ピクセル弱しか表示されないことになり、かなり粗い画像になってしまう、ということが分かります。
350dpiの画像を4倍に拡大したときの画像
印刷に適した解像度は、一般的に350dpiといわれています。これ以上大きい解像度の場合は、印刷機が対応していないためあまり意味がありません。
つまり、綺麗に印刷するには、その画像データが「印刷を希望する大きさのときに、350dpiあるかどうか」が重要になります。
元画像のピクセル数が大きいと印刷にも大きく使えますが、元画像のピクセル数が小さいと印刷は小さくしかできません。
例えば、縦3024ピクセル×横4032ピクセルの画像を350dpiで印刷したい場合は、縦220ミリ×横292ミリ程度までの大きさでの使用が可能です。
この、ピクセル数と印刷可能な大きさ(ミリ・センチ)の換算は、Photoshopやillustratorなどの画像加工ソフトでご確認いただくか、インターネット上にある換算フォームなどをご利用ください。
なお、一例としての換算表をご用意いたしましたので、ぜひ参考にしてください。
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